知らないと損する!霊園を見学するときに絶対にしてはいけない事
これからお墓が必要な人、将来的にお墓の購入を検討している人が、必ず初めに行うのが“霊園の見学”です。
そんな必ず誰もが通る道、『霊園見学』で、‟絶対にやってはいけないこと”があります。
これをやってしまうと、あなたがせっかく時間を割いて見学に行ったのに、そこが良かったのか悪かったのかさえも判らず、何の収穫もないまま家に帰ることになります。
端的に言えば時間の無駄になります。
まだそれだけで済めばまだいいのですが、最悪の場合、よくわからないままに、流されるままにお墓を購入してしまうこともあり得ます。
私はお墓の販売もしていますが、同時に霊園の管理もやっているので、霊園に見学に来る人を誰よりも多く見ているためよくわかります。
今回はあなたがそんな最悪な結果にならないために、『霊園を見学するときに絶対にしてはいけないこと』と題して、お墓購入のコツをプロの目線から解説していきます。
目次
「勝手に見学するべきではない」
1つ目は、「勝手に見学するべきではない」です。
これは事前に見学予約をせずに現地に行き、到着しても管理事務所や案内事務所に立ち寄らず、霊園を自分たちだけで見学することです。
これは営業マンに付きまとわれることに抵抗がある方などがよくとる行動です。
確かに気持ちはよくわかります。
私も洋服店で買い物をしているときに店員さんに声をかけられると、心の中で「ほっといてほしいな~」と思う時がたまにあるので、気持ちはわからなくはないのですが、霊園見学に関しては絶対にやめた方がいいです。
理由としては3つあります。
霊園は私有地
まず単純に霊園は私有地だということです。
霊園には『公営霊園』『民営霊園』『寺院墓地』の3つありますが、
『公営霊園』は公共のもので、
『民営霊園』と『寺院霊園』の2つは財団法人や宗教法人が所有している私有地になります。
県や市が運営している『公営霊園』は市民からの税金で開発するので、当然出入りは自由です。
しかし、『民営霊園』『寺院墓地』はそうではありません。事業主が自ら出資して霊園を開発します。
そしてそこを、極端な言い方すると‟無法地帯”にならないように徹底的に‟管理”します。
その管理の大部分は、「利用者のお墓を守る」ことです。
霊園は利用者のお墓を守ることが第一優先です。
そのため、ほとんどの霊園が「公営霊園より管理料が割高」になっています。
もし万が一、勝手に見学している人が利用者のお墓を傷つけたり、園内で事故にあったりした場合、管理している責任が発生します。
想像してみてください。
あなたが管理料の高い霊園を購入したのに、見ず知らずの人が入ってきて、あなたのお墓を傷つけてしまったら
「おい!この霊園はどういう管理してるんだ!」ってなりますよね。
至極当然のことです。
そのため基本的に霊園では、必ず現地スタッフや石材店の営業マンなど、その霊園を熟知した人間と一緒に行動してもらい、万が一のトラブルにもすぐに対応できる体制をとりたいのです。
これは見学する人を守る意味でもありますので、今後霊園に見学する人は、必ず霊園の管理事務所等に事前予約をして現地係員と一緒に見学するようにしましょう。
商品を見ているわけではない
当たり前のことですが、霊園見学で見ているものは洋服や食品などの商品ではありません。
実際にその方が建てられた、その方の想いが詰まった大切なお墓なのです。
ほとんど方はあまり気にされないかもしれませんが、中には知らない人にお墓をじろじろ見られることに不快感を覚える方もいらっしゃいます。
そういった些細なことから、トラブルが発生することもありますので、見学する際は必ず現地スタッフとともに行動するようにしましょう。
勝手に見てもわからない
最後は「勝手に見てもわからない」です。
先ほどもご説明しましたが、霊園には商品が並んでいるわけじゃありません。
当然値札もついてないですし、墓石の説明が書いてある紙がはってあるわけでもありません。
また、場所によっては、売り止めしているところがあったり、契約プランがほかのお墓とは違う場所もあったりと、いくらチラシを片手に見たところでわからない事ばかりです。
ましてや、ほとんどの方が生まれて初めてお墓を買うのですから、事前に知識を持っている人も少ないでしょう。
結果、何もわからないまま家に帰ることになってしまいます。
そのため霊園を見学する際は管理事務所に見学予約したうえで、当日は現地スタッフの説明を受けながら見学することをお勧めします。
以上が「勝手見学するべきではない」3つの理由です。
「隠しごとをするべきではない」
先ほどは“現地スタッフと一緒に霊園を見学する”ことを推奨しました。
2つ目の「隠し事をするべきではない」はその“現地スタッフ”に対してのことです。
まず初めにお伝えしておきますが、「隠すべきではない」というのは、決してあなたの名前、住所、連絡先の事ではありません。
おそらく霊園見学に行くと現地スタッフから個人情報を聞かれると思いますが、
個人情報は隠して大丈夫です。
では具体的に何を隠すべきではないのでしょうか。
それは『誰がお墓に入るか』です。
どういうことかというと、近年は、お墓の種類がかなり細分化されています。
昔のように、「お墓はこうである!」「お墓はこうでなくてはいけない!」などといった概念もなくなり、今では形だけではなくプランも様々になっています。
そのプランの内容は『お墓に入る人数』によって変わることがほとんどです。
- 例えば、子供がいないご夫婦だとしたら、2人用のお墓「夫婦墓プラン」だったり。
- 例えば、その旦那さんのご両親の御遺骨が手元にあり、自分たちと一緒に入るとしたら、4人用の「永代供養付き墓地プラン」だったり。
- 例えば、母と娘2人だけで入る場合、「女性専用のガーデニング墓地プラン」だったり。
- 例えば、家族で代々守っていくから、人数はわからない場合、「一般墓地プラン」だったり。
このように、お墓の種類は『誰がお墓に入るか』によって大きく変わってきます。
このプランの差はパッと見ではわかりません。
夫婦墓プランだったら管理料が無料だったり、ガーデニング墓地プランだったら数年後に自動的に土に還したり。
こういった様々なプランのお墓が、1つの霊園の中で数種類あるのです。
かくいう弊社が管理する霊園も、少なくとも5種類はあります。
そのため、現地スタッフはあなたがどのような家族構成なのか、お墓には誰が何名入るのかがわからないと、あなたの希望を叶える提案や、不安の解消に力を発揮できないのです。
結果、自分にとって全く関係ないところの説明を1から聞くことになり、結局どこが良かったのか分からないまま家に帰ることになります。
もちろんデリケートな部分ですので、言いづらいところはあるかと思います。
ですが、これは自分に合ったお墓を購入するうえで1番重要なところです。
隠さず現地スタッフには『誰がお墓に入るか』、話してみてください。
きっとあなたにぴったりのお墓をご提案してくれるはずです。
もしも、それでも親身になってくれないような石材店や霊園は、はっきり言って無能です。
そこで購入するのはやめましょう。
「石材店で判断するべきではない」
最後に「石材店で判断するべきではない」です。
当然ですが、お墓は石材店から購入します。
そのため、もちろん信用できる石材店を選ぶことも重要ですが、実はもっと重要なことがあります。
それは『霊園の管理状態』です。
先ほどもご説明しましたが、霊園側は利用者のお墓を守るため徹底的に管理します。
この管理をおこなうのは石材店ではありません。管理会社です。
そしてその会社が、ちゃんと霊園を管理しているかどうかを判断することが何よりも重要です。
なぜなら、こんなことを言うと誤解さられるかもしれませんが、正直、石材店はどこも一緒です。
これは決して悪い意味ではなく、霊園のルールとしてあえてそうしています。
簡単に説明すると、金額や、形、契約プランなど、霊園には石材店の優劣なくす共通ルールがあります。
なぜ共通ルールがあるかというと、霊園を無法地帯にしないようにするためです。
このルールがなければ、石材店同士の過剰な価格の叩き合いが始まり → 石材店も次第に粗悪な石材を使用せざるおえなくなり → 欠陥設計でお墓を建て → 最終的には消費者が泣きを見ることになってしまいます。
共通ルールのない公営霊園では長年同じような現象が起きています。
「民営霊園」ではそうならないよう、細かいルールを作り各石材店に守ってもらうことで、秩序を保っています。
そのため結局どこの石材店を選んでも、決して間違った仕事はしないですし、逆に言えばあまり変わりがないということです。
つまりお墓を購入する際、最も注視すべきは石材店ではなく、『霊園の管理状態』なのです。
では、優れた管理をしている霊園をどのように見分けるのでしょうか。
これはいたって簡単です。
飲食店やコンビニなどと同じく霊園もきれいに清潔に保たれているところは、美化意識が高い管理が行き届いた霊園といえます。
逆に管理棟や屋外トイレが不潔だったり、雑草やゴミがそのままになっているような霊園は管理ができていません。
これは当たり前のことのように聞こえますが、意外とできてない霊園も多いですし、決して一朝一夕でできるものでもありません。
霊園という広い敷地内を常に清潔に保つことは容易ではなく、日々の積み重ねこそがそこに現れてきます。
霊園を見学する際は、お墓だけではなくそういったところも、くまなく見てみましょう。
まとめ
いかがでしたか。
お墓は一生で一度購入するかどうかのものです。
わからない事がたくさんあって当たり前です。まずはそれを隠さず話してみましょう。
必ず親身になって聞いてくれるはずです。
もしそこを聞こうとしない現地スタッフがいたら全力で拒否していいです。
昭和の売らんかな主義の霊園なのでしょう。
お墓とは、あなたにとっても、家族にとってもかけがえのないものです。
決して妥協することなく、将来後悔しないように賢く霊園見学をおこないましょう。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。